国外中古建物の不動産所得にかかわる損益通算等の特例の創設
令和 2 年度税制改正により、国内居住者が海外で中古不動産を取得し、短い耐用年数を用いて減価償却費を計上したことで不動産所得損失を生じさせ、それを給与所得等と損益通算して所得税額を減少させることを抑制する特例が創設されました。国外で取得した一定の中古建物の貸付けにより損失が生じている場合、その損失の原因となっている部分の減価償却費に相当する金額は生じなかったものとみなされます。2021年(令和3年)以後の各年において、国外中古建物から生ずる国外不動産所得の損失について適用されますが、2021年(令和3年)までに取得した建物であっても2021年(令和3年)分からは今年度改正の適用を受けることになります。