入国と帰国の手続:査証・在留資格認定証明書
●査証(ビザ)
日本に上陸しようとする外国人は、原則として、有効な旅券を所持していることのほかに、所持する旅券に日本国領事官等が発給した有効な査証を所持していなければなりません。査証は、その外国人の所持する旅券が権限ある官憲によって適法に発給された有効なものであることを「確認」するとともに、当該外国人の日本への入国及び在留が査証に記載されている条件の下において適当であるとの「推薦」の性質を持っています。査証を発給することは外務省の所掌事務となっています。
●在留資格認定証明書
入管法は、外国人が「短期滞在」以外の在留資格で日本に上陸しようとする場合には、法務大臣が在留資格に関する上陸条件の適合性を審査し、当該条件に適合する場合にその旨の証明書を交付できることを定めています(在留資格認定証明書交付申請)。この文書を在留資格認定証明書といいます。在留資格認定証明書制度は、入国審査手続の簡易・迅速化と効率化を図ることを目的としています。
在留資格認定証明書は、日本に上陸しようとする外国人が日本で行おうとする活動が上陸のための条件(在留資格該当性・上陸基準適合性の要件)に適合しているかについて法務大臣が事前に審査を行い、この条件に適合すると認められる場合に交付されるものです。ただし、その外国人が日本で行おうとする活動に在留資格該当性・上陸基準適合性が認められる場合でも、その外国人が上陸拒否事由に該当するなど他の上陸条件に適合しないことが判明したときは、在留資格認定証明書は交付されません。
外国人が在留資格認定証明書を日本国領事館に提示して査証の申請をした場合には、在留資格に係る上陸のための条件についての法務大臣の事前審査を終えているものとして扱われるため、査証の発給に係る審査は迅速に行われます。また、同証明書を提示する外国人は、入国審査官から在留資格に関する上陸条件に適合する者として取り扱われますので上陸審査も簡易で迅速に行われます。