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日本法人、駐在員事務所、日本支店の設立もサポート!

外国企業が日本で事務所を設置できる3つの形態

  日本法人 駐在員事務所 日本支店
法人格の適用 単独法人格として活動可能 法人格の適用なし 原則として単独法人格とみなされないが、法律により適用が異なる
営利活動の可否 単独法人として権利債務が帰属する 法律上、一切の営利活動をしてはならない 外国企業本店に権利債務が帰属する
法務局での登記 必要 必要なし 必要
駐日代表者の地位 登記事項証明書に代表取締役として登記される 何も登記されないので登記事項証明書等の公的証明はなし 登記事項証明書に日本における代表者として登記される
銀行口座開設の可否 会社設立登記後に可能 駐日代表者の個人名義+屋号で可能 支店設立登記後に可能
設立に要する期間 外国企業(外国人)出資者の数と形態で異なるが、一般的には2ヶ月ぐらいが目安 登記等の公的な手続きがないため事務所を設置すれば即座に可能 外国企業本店の地位と形態で異なるが、一般的には2ヶ月ぐらいが目安
設立に要する費用と報酬 登録免許税、公証人手数料、印鑑代等の公的費用と実費:約23万円。専門家報酬:15万円。 登記等の公的な手続きがないため最低費用はなし 登録免許税、印鑑代等の公的費用と実費:約12万円。専門家報酬:15万円。
日本事務所設立の公的出資(資本金)額 一般的には500万円~1000万円の間が多い 必要なし 必要なし
最低出資者の数と国籍要件 1名以上で国籍を問わない 必要なし 必要なし
出資者(本店)の債務責任 出資者が取締役等でなければ、原則として出資額が限度となる すべて債務者名義本人に帰属する 外国企業本店に帰属する
役員の数 公開会社以外は1名以上 法律上の要件はなし 日本における代表者 1名以上(少なくとも1名以上は日本国内に住所があり居住している者)
役員の任期 公開会社以外は1年~10年に設定可能 法律上の要件はなし 法律上の要件はなし
監査役の必要性 機関設計により異なる 法律上の要件はなし 法律上の要件はなし
定時株主総会 原則として毎年開催する必要あり 法律上の要件はなし 法律上の要件はなし
利益の分配 出資比率に応じて分配 営利活動を行えないので、利益分配はできない 分配は不可
利益に対する課税 株式会社の事業所得および株主への配当所得に課税 営利活動を行えないので、原則として課税されない 原則として日本国内で発生した事業所得に課税
最適な選択の目安 外国企業親会社とは分別された単独法人となるので、単独名義で事業活動を自由にすることができます。他の形態よりも信頼度は高いです。 日本で本格的な営業活動を行う「準備、補助的な行為」を行うための拠点として、市場調査、情報収集、広告宣伝活動などを行うことができますが、営利営業活動を直接することはできません。駐在員事務所の単独名義で銀行口座の開設、契約をすることはできません。 単独で意思決定を行うことを予定されていないため、外国企業本店の一部分として扱われます。設立費用は日本法人よりも多少抑えることはできますが、単独名義で活動できないことから、全てにおいて外国企業本店の信用度に依存します。

外国企業が日本で子会社、日本支店を設置する手続きはどうなりますか?

外国企業、外国人が日本で支店、株式会社を設立する手続き、法定費用は日本企業、日本人の場合とまったく同じです。手続きの流れも前述と一緒なのですが、外国企業の支店・子会社の場合は、日本銀行への届出を含め手続きが煩雑になります。

●日本支店設置の場合

日本支店の営業活動は、法務局にその支店登記をすることで開始することができます。それには日本における(日本に住んでいる)代表者が最低1名必要です。また、外国企業の定款、設立証明書、登記証明書なども必要なのですが、これらは外国企業が所在する国の政府機関等が発行する公式文書でなければなりません。その国の公証人に公証してもらうことになります。

●日本子会社(日本法人)設置の場合

日本法人の営業活動は、支店の場合と同じくして、法務局にその登記をすることで開始することができます。中でも重要で用意するのに時間がかかるのが、外国企業の概要を証明する書類、外国企業代表者の代表権限を証明する書類、外国企業代表者の署名の真正を証明する書類です。これらは日本法人の定款認証の手続をする際に必要となります。また、日本の金融機関に対して、日本法人の資本金の保管と保管証明書の発行を依頼する際に必要になる場合もあります。資本金保管証明書は、依頼した金融機関が指定する口座に日本法人の資本金全額を送金することでその金融機関から発行される証明書です。どちらも設立登記に必要な書類です。


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日本支店、日本法人を閉鎖したい場合の手続きはどうなりますか?

外国企業の日本支店、日本法人を閉鎖・清算するときの手続き、法定費用は日本企業、日本人の場合とまったく同じです。ただし、いくつかの注意点があります。

●日本支店閉鎖の場合

支店の閉鎖登記には、「日本における支店閉鎖の登記」と「全ての代表者退任の登記」があります。日本における全ての代表者が退任しない限り、日本支店の登記簿は閉鎖されません。なぜなら、代表者の登記があれば日本での営業活動の継続が可能だからです。反対に、日本における全ての代表者が退任する場合、日本における支店は閉鎖されることになります。実務上は、日本における全ての代表者退任の登記のみを行う方法が多くとられています。閉鎖手続きの期間として、支店の債権者が支店閉鎖についての異議を申し出るための期間として1カ月以上の期間を確保する必要があります。

●日本法人解散と清算の場合

債権者が日本法人の清算についての異議を申し出るための期間として2カ月以上の期間を確保する必要があります。日本法人の純資産額がマイナスとなっている場合は自主的な清算手続を行うことができず、裁判所の主導による特別の清算手続によらなければなりません。


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日本で連絡事務所(駐在員事務所)を開設したい場合の手続きはどうなりますか?

日本では、情報収集や情報提供を目的にした駐在員事務所の設置は、日本での登記の必要がなく、自由に行うことができます。日本で営業活動をしない(営業活動が法律上認められていない)ため、法人税等の課税対象にならず税務署への届出も必要ありません(ただし、外国の銀行、保険会社、証券会社等の金融機関が駐在員事務所を設置するケースを除きます)。また、銀行口座を開設するときは、「×××社日本駐在員事務所、○○○○(代表者個人名)」のような、事務所名と個人名を併記した口座名義になります。口座を開設するときの必要書類は、一般的な外国人のケースでは、代表者のパスポート、代表者の在留カード、会社案内、事務所賃貸借契約書、印鑑です。

このように駐在員事務所は日本支店、日本法人の設立と比べて簡素に設置できるのですが、「営業活動、事業活動が法律上認められていない」ので、金銭の授受(駐在員事務所名義口座への売上入金など)や売買契約書の締結ができません。これらが発生した場合は営業活動と見なされ、法人税等の課税、法律違反になる可能性があります。日本での市場開拓、営業を本格的にする場合には向かないことに注意しましょう。


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